2015年11月22日日曜日

映画ミーティング

第14回目 映画ミーティング告知

みなさん、イランカラテー

第13回映画ミーティングからだいぶ時間が経ってしまいましたね…
前回はネイティブアメリカンとラクロスを描いた映画「グローリーショット〜栄光への軌跡〜」を鑑賞しました!

この映画の主人公は カジノの展開を行うビジネスマンの ジョー・ローガン。彼は 白人とネイティブアメリカンのハーフです。しかし 彼は ネイティブアメリカン というアイデンティティを強くもっていた訳ではありませんでした。

今回居留地に戻ってきた「カジノで利潤をあげて、仲間(people)の居留地に病院をつくりたい」という思いも、仲間(people)のため というよりは「病院がなくて救えなかった自分の母親を思って」という気持ちが強かったように見えました。


先住民族をとりあげる映画は よく先住民族の文化を幻想的に描き、型にはまった先住民族像を生み出してしまう側面がありますが この映画でもそういうシーンがないわけではありませんでした。

それでもわたしがこの映画で素晴らしいと思ったのは
最後に 土地開発をやめさせて、森林を取り戻すシーン。

自分たちにとっては この森林がなによりも大切なんだ。

自分たちの仲間(people)にとって なにが一番たいせつか。自分たちの仲間(people)で残すべきものはなにかを再確認できた というところでした。考えさせられます。
 平取ダムの建設のニュースを思い出しましたよ。(参考 北海道新聞11月9日

ミーティングでは

・描かれた先住民族像がステレオタイプ的だった。
・先住民族に関する映画は 先住民族のことを紹介する、主流社会に理解させるという機能をもっていると思っていたが 「ここでは 連邦憲法は適用しない居留地だ」「他にもデベロッパーはたくさんいる」と白人ビジネスマンを一刀両断したのは驚きだった。

というような意見が出ました。
帰属意識/アイデンティティの話もしましたが、それは今回は省略します。


さ〜てさて、次回の映画ミーティングは…
12月 4日(金)18:30〜21:30ぐらい
@北海道大学メディアコミュニケーション研究棟 608室
→ S105教室
鑑賞映画 クジラ島の少女


この作品は ニュージーランドの先住民族 マオリ に関する映画です!

ネイティブアメリカンの映画を見たので Black Robe や 失われた楽園 を見たいなぁと思っていたのですが、レンタルにはなかなかありませんよね〜。
マオリ に関する映画で The Piano というおもしろそうなものを見つけたんですが、それもレンタルになくって…。

もうちょっと考えなくてはいけませんね。

でも、まずは 12月 4日!お時間のある方は 北大メディア研究棟でお会いしましょう♪

ではでは スイウヌカアンロ〜!

2015年11月9日月曜日

開拓者ではなく先駆者になろう

日ハムバナー撤去

みなさん、イランカラテー!

やぁ 連日の報道が示す 北海道日本ハムファイターズ の迅速な対応には 安心しました
(自分も間違ったことを言った時は言い訳をせずすぐ謝ろうと思いました。)

あぁ わたしたちがいることを否定してる訳じゃなかったんだよね、と ほっとしたというのが素直な気持ちです。


これを ただの言葉狩り にしないため/させないためにも やはり私たちは 北海道の歴史をしっかりと振り返り 今の社会がどのように構成されているかを把握しなければならないと思うのです。思考の基盤や前提が安定していなければ 話し合いがスムーズにいきません。



ファイターズのプレスリリースを見ると 今後も歴史的認識を深め、経緯をもって発展的な関係構築に努める と書かれていますね。

それでこそ 北海道に根を張る企業 だと本当に嬉しく思いました。

分からなければ 一緒に学んで行くしかありません。

そうです、今一番皆さんに伝えたいのは これです。

これからは私たちとともに、開拓者ではなく…
誰もが生きやすい 多民族多文化共生の社会
切り開く先駆者となりましょう!

ということです

…なぁんて、ちょっとかっこつけすぎましたかね?!

笑 まぁまぁ 今日はおいしい日本ハムのハムでも食べてゆっくり休みましょう^^

では スイ ウヌカアンロ〜!

2015年11月8日日曜日

今書かずにいつ書くんだ

日ハムの広告「開拓者の大地」


みなさん、イランカラテー!

昨日からネット上でも話題になっていますね、新千歳空港のセンターホールに掲げられている 4つの北海道日本ハムの巨大バナー広告のうちのひとつ… 栗山英樹監督の写真が載っているものキャッチコピーが問題となっています。


北海道は開拓地の大地だ


北海道の大地は もともとアイヌ民族の大地ですし、明治以降 北海道開拓(自身の修士論文の中では「北海道侵略」と表記しました)が本格化するまでは アイヌ民族以外の人間は 渡島の一部にしか住んでいませんでした。
北海道の植民地としての性質が変容するのは戦後。つまり北海道で他の都道府県と同等の自治が実施されたのは たったの68年前のお話です。詳しくは こちら

まぁ…公教育では 本州の歴史しか学ばせない、と言っても過言ではないので この北海道における歴史的事実を理解している方は少ないかもしれませんね。それも問題ですが。


土地を奪われた アイヌ という人間集団がいるのに「開拓者の大地」という表現は、政治的正義を欠いています。

アメリカ人の前で「アメリカは開拓者の国」と言えますか?
台湾人の前で「台湾は開拓者の島」と言えますか?
オーストラリアで「オーストラリアは開拓者の島」と言える?


栗山監督は札幌大学のウレシパクラブでアイヌ伝統文化を一緒に体験したり、2014年のチームスローガンにも「前進せよ、トゥミコロクル」というアイヌ語を採用し…

北海道にはアイヌ民族の存在が 地名、食べ物、生き物の名前という形で自然に息づいており アイヌ語のスローガンを掲げることで原点に立ち返ることを示す、とまでおっしゃってくれた監督です。[参考 北海道日本ハムファイターズ ニュース]


なので いまや道民に愛されているファイターズを過度に責めたり、ましてや栗山監督を批判するようなことはしたくありませんが、このアイヌ軽視ととれるキャッチコピーは実に悲しい表現です。
北海道アイヌ協会 副理事長の「アイヌが見たら泣きたくなる」という言葉、まさにその通りだと思います。自分も悲しいですが,先祖が見たらどう思うか…。

先住民族アイヌが住む 北海道 を本当に愛し、この北海道で続けて行きたいと考えているなら 即刻取り下げてほしいものです。

お互いにとってプラスにはならないです。ぜひお互いを尊重し、理想の北海道を作っていきましょうよ!!!


歴史を… もちろん歴史だけでなくどんな社会問題、グローバルイッシューでも ひとつの視点からしか見えないようでは 国際化 には対応できません。多角的に物事を考えられるようになってはじめて、誰もが生きやすい社会の実現に一歩近づくのです。[参考]


では これで終わりにしましょう。スイ ウヌカアンロー




………
この問題に関して アイヌ民族最大の組織北海道アイヌ協会が配慮を求める文書を送る予定だというような新聞報道がありましたね。いいと思います、それでこそ 先住民族団体。
社会に届かないアイヌ個人の声を代弁するのが 北海道アイヌ協会の仕事でしょうから。

それに対して「本物/純血のアイヌが抗議するならいいけど」というような表現のコメントをインターネット上で2、3見たのでそれに対して 意見を書いておこうと思います。

こんなに 「自分はだれか」「自分は自分たちは何者か」ということを一切考えたことがない人が書いたなと 分かるコメントはありませんよね。

じゃあ 純血の日本人って誰ですか?本物の日本人ってなんですか?
本物の台湾人って誰ですか?純血のアメリカ人って誰ですか?オバマ大統領ですか?それともケネディ家ですか?

フィンランド・スウェーデン・ノルウェー、ロシアなどにまたがる先住民族 サーミ は遺伝子や血統からみると、主流社会の人々と変わりません。

では その地域の人々を 複数の人間集団に分けている指標はなにか?

最も大切なのは 彼らが どの人間集団に属したいか というアイデンティティでしょう!

なぜそのことに気付けないのか。 
本物とか偽物とか、純血とか混血とか何様なんでしょう。

自分は何者で、歴史をどの角度から見るのかもっと 今の社会がどのように作られたかを振り返り、正義とはなにかを 多角的に国際的な目線をもって考えてほしいです。

それに加えて! この問題に抗議するのに なぜアイヌだけが抗議する と考えるのでしょうか?和人が抗議したって、外国人が抗議したって、宇宙人が抗議したって不思議だと思いませんよ。


もっと 誰にとっても生きやすい社会 になるように頭を働かせたらどうでしょうね。なぁんて、ちょっと嫌な気分になったのでこんなことも別記してみました。

…………

2015年11月4日水曜日

映画ミーティング報告&告知

第12回 映画ミーティング報告


みなさん、イランカラテー

2回に分けて鑑賞した「氷海の伝説」。すこし長かったですが、非常におもしろい映画でした!内容ももちろんのこと、これまで一度も聞いたことのなかったイヌイット語を3時間も聞いたので、新鮮な感じがしました^^


この映画は 村の外れに住んでいたアマグアック(兄)とアタナグユアト(弟)の兄弟のお話でした。主人公は弟のアタナグユアトです。
原題の ' the fast runner ' でも分かる通り、この作品はイヌイットに伝わる 足の速い人伝説 に基づいているようです。

左 アタナグユアト 右 アマグアック:参考

弟のアタナグユアトは村長の息子 オキの許嫁 アートゥワ と恋に落ちてしまい、決闘をすることになりました。この決闘というのは… 村のみんなが見ている前での殴り合い!

オキはそれはもう乱暴者で血の気の多い男なのですが、なんとアタナグユアトは決闘に勝利し 見事アートゥワを妻にします。



これで アタナグユアトはオキの恨みを買うのですが、なんとひょんなことからオキの妹を2番目の妻にします。その妹もわがままな娘で… 兄のアマグアックと不倫してしまい、一家崩壊を引き起こします。笑

アタナグユアトが「よくも不倫したな!」と怒りを爆発させると…オキの妹は「こんなはずじゃなかった!怒るなんてひどい!」と出戻り、自分の兄に 旦那と旦那の兄貴の殺害を依頼します。ひえ〜

兄のアマグアックは即死してしまいますが、間一髪アタナグユアトはそれを回避し なんと…!裸で逃げ出します。それがDVDのパッケージ写真になっていますね。

遠くの村で力を蓄えたアタナグユアトが しばらくして元の村に戻り、オキ一味を退治する というのがざっくりしたあらすじでした〜!



この映画の見所はやはり アタナグユアトが走って逃げるシーンでしょうね。もう壮快!笑

なんでしょうね。ステレオタイプとは真逆。登場人物が生き生き描かれていて、イヌイットの社会における 妬みや嫉妬、暴力、純愛…といった どの人間集団にでもありうる日常を身近に感じました。

ミーティングでは…

・先住民族が自身を描いた作品なので 先住民族の文化を過度に美化したり神秘的なものとはしていない点がいいと思った。

・決闘が親族の前で行われていることが、コミュニティのつながりをよく示している。現代社会ではありえない。

・「自分はどこの誰の息子」と言って、コミュニティに理解されているのは いまのアイヌ社会でもよくあることだ。

というような意見がありました。

また今日は書きませんが「文化の復興は個人レベルの活動が先か、政策を推し進めるのが先か」 というようなディスカッションもしました。
集まってくださったみなさん、本当に楽しかったですよ!ありがとうございました^^


さてさて 11月の映画ミーティングの告知です^^



第13回目を迎える今回の映画ミーティングでは ネイティブアメリカン の映画を鑑賞しようと思います!

11月6日(金) 18:30 ~ 21:00
@北海道大学メディアコミュニケーション研究棟 608室
鑑賞映画 グローリーショット~栄光への軌跡~

この作品は ネイティブアメリカンの高校生がラクロスという 'ネイティブアメリカンが神から与えられたスポーツ' を通して成長するストーリーだそうなので、見終わった後 みなさんと 「アイデンティティ」とはなにか  について話し合えたらと思っています^^

お申し込み不要ですので、お時間あればぜひ遊びにきてくださいね♪

では、スイウヌカアンロ〜!